どうして、良い思い出ばかり浮かぶんだろう。

20歳で大好きな母と義父と祖母を亡くした、その後の世界。思い出をなぞるように、好きなように書いてます。

20歳の時に母、義理の父、祖母を立て続けに亡くしました。
ブログのモットーは気持ちは隠さず素直に。

自分は20代後半です。若くして死別体験した人たちと語りたいです。(周りにいないので)

死なないで

危篤状態の猫がいた。

自分にはどうすることもできなかった。

10年前に亡くなった母が重なった。


あの日も夏だった。

蝉が鳴いて、入道雲が見えて、夏のど真ん中のような日で。


死なないでほしかった。

でもそれは何で?


母は癌だった。

治療で苦しんでいた。

副作用で吐いて、

食事はまともにできず、

目に見えて体は痩せ細り、

チューブに繋がれて寝たきりだった。


わたしは生きて欲しかった。

本当に本当に生きていて欲しかった。

でも母は生きていたかったのだろうか?

辛い、終わりのない苦しみから抜け出したいと少しでも思ったりはしなかったのか?


"生きて欲しい"はタダのエゴなのか。


わがまま、

自己満足、

ただ自分が不安になるから、行かないで欲しい。

だから死なないで。

生きて欲しい。


治療することが当たり前だったから、

生きて欲しいと思うことが当たり前だったから。


「お母さんは生きていたい?それとも…」

実際に母と話せた訳じゃない、だからもう一生知らない。


分からない。


ただの他人が

生きて欲しい

なんて

望んでよかったのかな。


こんな時に、頭をよぎる。


死んでしまいたいとこぼした時に、

「死んだら周りの人が悲しむ」

「あなたは周りの人の気持ちを考えていない」

と言われた言葉。


そりゃあできないよ。

わたしは周りの人のために生きていないもの。


正直言って、どうだっていい。

自分の死にたい気持ちが、周りが止める権利なんてない。

わたしの死はわたしだけのものだ。

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